2009年12月9日水曜日

熱冷ましの二日目と Union Website

PRDPクォータリー・ミーティング二日目、だが行けず。風邪をこじらせたまま。ドミトリーで寝込む。
やっぱりアレですね。無理に湯船もないもんだ、ということで他の隊員が恵んでくれたドーナツ(おいしい)をかじりながら、また寝る。

今日のミーティング二日目でしゃべる予定だった「Union Website」。結局、資料ごと他の隊員に任す。おねがいしまーす。

概要は以下のようなもの

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現在、PRDP-2 の15 union、プラス、タンガイルショドール郡の5 union、計20 union の「ユニオンレベル」のWebSite(ホームページ)を作成する予定がある(もちろんプロジェクト提案)。

1. What is Union WebSite?
2. Why Union WebSite is needed?
3. How to manage Union WebSite?


1. What is Union WebSite?

ひとつ例をあげる。






これはシラズゴンジ県、マダイノゴールユニオンのwebsite。グラミンコミュニケーションズのプロジェクト、「One Village One Portal」を通して開設されたもの。
マダイノゴールでは、UPからの最新のユニオンの情報が、「UIC(Union Information Centre)」のオペレーターによっていつもエディットされている。

2. Why Union WebSite is needed?

ユニオンに住んでいる人はもちろん、ユニオンの外、郡の外、県の外、もちろんバングラデシュの外からも、このマダイノゴールユニオンの情報を見ることができる。
右側にはユニオンの人口や面積などの基礎情報が表示され、左側のメニューからは、学校や病院の位置、SAAOやシャストなどのNBDsとどのようにすればコンタクトができるか、などを見ることができる。「村人のWishList」というものもあり、これはユニオン内での村人の要望がプライオリティの高い順に表示されている。

このように、ユニオンの外に向けて、ユニオンの状況を知らせるため、また、ユニオンの中で、ユニオン住民が、自分たちのユニオンの情報を知り、自分たちで情報を発信することで、発展へのサポートとなりえるもの。これがUnion WebSiteである。

PRDPが展開されている地域で、Unionレベルのwebsiteを運用することは、Link Modelを広めていくうえで非常に強力で有効なツールとなる。PRDPが入ってるユニオンでは、ユニオンの基礎情報はもちろん、GCを組織する段階で各グラム単位での詳細なデータは集まっている。スキームやトレーニングなどのプロジェクトの活動に関してのデータや写真も多くあり、すぐにwebsiteをオープンすることができる。もちろん、UCCMの内容などをアップロードし、「Digital・ノーティスボード」として使用することも可能である。
UCCメンバーであるNGOやNBDsなどとも連携し、各組織の情報をwebsiteを通じてまとめ、住民に知らせることができるのも強みとなる。
もちろんこれらのことはリアルタイムで外部に向けて発信されることになる。内部の機能の強化、そして外部への情報提供、これを同時に行うことができるのがunion websiteである。

3. How to manage Union WebSite?

どのように運営するのか。
いろいろなパターンが考えられる。PRDP、BRDBが主導で行うこともできるが、ドメインやサーバ等を準備するためには予算も必要である。その手続きや、プロジェクトの場合であれば、それが終了したその後どうするか、などを考えると、やはりユニオン単位として、つまりUICやユニオン内にあるテレセンターを本拠地として行うのが、持続性を期待するには最も現実的である。
ユニオンのオフィシャルな情報を載せるものであるから、UPのなかに設置されているテレセンターで行うのがもっとも良いだろう。幸いなことに、PRDP実施ユニオンでは、ほとんどのユニオンポリショットに、インターネットができる環境が整っている。

UICなど、オペレータが常駐しているテレセンターはよいが、実際にwebsiteを更新するのは誰か? という問題がある。
このunion websiteは、もちろんプロジェクトにもメリットのあるものだが、基本的にはユニオンのものであり、今後継続するためにも、ユニオン単位で完結して運営していく必要がある。

いま現在、ひとつアイデアがある。グラミングループのプロジェクトとして行われている、「one village one portal」というものがある。これはひとつのユニオンにひとつのwebsiteを開設し、最終的には、村人が情報を発信することでユニオンとしての収入を確保していこうとする試みである。最初にお見せしたマダイノゴールユニオンは、第一バッチとしてこのプロジェクトに参加し、UPにあるUICでunion websiteを運営している。
このプロジェクトに参加するメリットは、まず、グラミンがテンプレートを用意し、ユニオンのオペレータは、自分たちのデータを入力するだけで開始できる環境が整っているということ。このwebsiteの不具合は、もちろんグラミンがすべてのサポートを行ってくれる。また、とりあえず現在は、このwebsiteを開始するにあたり予算が必要ないこと、また、グラミンとしてはこのプロジェクトは永久的に続けるものであるため、PRDPの終了後も、websiteは残るということ。そして、ユニオンのオペレータに対し、websiteのeditに関する研修が行われている、ということなどである。

いろいろややこしいことを言いましたが、union レベルでのwebsiteの運営は、PRDPにとっても、もちろんユニオンにとっても、非常に有益なものであると思う。

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というようなことを、まずプロジェクトスタッフに説明。今回のミーティングはプロジェクトの関係者だけのものなので、プロジェクトにとってどのようなメリットがあるのかを入れているのだが、実質的にはもちろんこれはユニオンのものであり、村人のものだ。

上記に書いたことは、グラミンの「OVOP(One Village One Portal)」についての説明にかなり影響を受けたものだ。
ホームページよりも先に必要なものが云々、という議論はもちろんある(電気も無い場所もあるし)(でもまあそんなこと言ってたら何にも進まない)、グラミングループの「村人が情報の送り手となり、そこから収入を得る」というモデルは、私は面白いと思う。時間がかかるかもしれないが、援助によって「いびつな発展」を半ば遂げてしまったバングラデシュのような場所では、日本の常識的発展段階(んなものがあれば)というものは意味を為さないのかねぇ、とも最近思う。

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