2010年9月19日日曜日

君がロイヤルミルクティーとはね:顔を見て判断すべし

移動する理由がある! というので今日は動いてみるのです。

新岩国→東京、まで切符を買っていたんだけど、なんだかムラムラして、それが理由だということで品川駅で飛び降りる。

すると改札内、自動販売機にむかってケータイやらカメラを向けている人々がいる。「ははあ、ついにコーンをひとつも残さずに飲み干せるポタージュスープのおでましか」とジャーナリスト気分でその人だかりに近づくと、なんだこれ


ディスプレイに表示されたジュースをタッチして買う、なんとまあ「あたらしい」自販機である。ジュースを入れ終わった業者の兄ちゃんが説明するところによると、顔を認識してオススメのジュースを教えてくれたりもするらしい。

へえー、ちょっとボク、買ってみるよ。



ぴこんぴこん、客が前にいないときにはいろいろなお知らせが表示されている。もうすぐ敬老の日だからなんたらかんたら、というアニメーションが流れていた。近づくとパパッとジュースが並ぶいつもの自販機に早変わり。

お、並んでいるジュースのなかで、「オススメだよ!」という体で何本かの飲み物が光っている。えー、ポカリですか。コーラも? なんだかボク、ミルクティーな気分なんですけど。

でもまあ貴方がそこまで言うのなら、ということでオススメされたコーラを購入する。ご親切にありがとうございます。ペットボトルのフタをひねる、パシュッという心地よい音が心地よい。ボトルを傾けてコーラを流し込めば、のどを通り抜ける快感。乾きをすっかり潤したボクは、そうか、これは貴方の「心」が込められた愛の飲み物なわけなんだね、ありがとう。確かに「心」が、ボクの体をラララと駆け抜けていったような気がするよ。つまり心のラララでコーラなんですね。

などと思うには至らず、ま、コーラはコーラでした。

この顔認識の精度がもっと上がると、つまりはボクの最近気になるポッコリおなかをちゃんと見抜いて、ヘルシア緑茶を勧めてくれるんだろうし、凍える冬に立ち寄れば、暖かいコーンポタージュを用意してくれるのだろう。さらには購入者の「人生」まで見抜いて、たとえば深く傷ついて「ああもう人生なんて」というときには、青春時代、初恋の相手と一緒に飲んで、間接キッスにドキドキしたマウンテン・デューなんかをそっと差し出し、荒れ果てた気分を慰めたりしてくれるのだろう。

などと考えてニヤつきながら、コーラだったコーラを飲みながら品川駅をあとに。連休のためホテルがみつからず、探しに探した茅野町のビジネスホテルに宿泊したのであった。



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